転職の前には就職がある。また、「第二新卒」という言葉かあるように、二〇代前半までの転職なら、会社選びの条件は、新卒の就職から大きく変わらないかもしれない。いきなり断定するようで恐縮だが、学生がどんなに情報集めしても、失敗の可能性なしに自分に適した職場を選択することは不可能だと思う。「三年で三五%辞める」というデータが示す程度の失敗の確率は、努力してもあるものだと、覚悟してほしい(ただし、私は「三年」は長いと思うが)。
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とはいっても、就職の失敗くらいで、人生が終わるわけではないし、いくらでもリカバリーのチャンスはある。学生の就職選びがうまくいかない最大の理由は、仕事そのものの実感がないからだ。顧客の立場で働く人々と接したり、先輩の話を聞いたりしても、仕事の実感はわからない。会社による差もある。適職は情報と論理で決まるようなものではなく、出会うものだ。人と人との相性が、実際に、つき合ってみなければわからないように、職業・会社と自分との相性も、最終的には会社に入って働いてみなければわからない。恋愛でも、好みのタイプ(ルックスや各種の属性が)だと思ってつき合ってみて、「なんだ」と思ったり、「これが許せない」と思ったりすることがあるだろうし(ちなみに、相手の側、つまり採用側も同様の失望を味わうことは少なくない)、その逆もある。これと同じだ。とはいえ、適職を見つける工夫は必要だし、いい職場に就職する「確率」をいくらか高めることはできる。